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クルマ・技術
新型「マツダアテンザ」「マツダ大気(たいき)」を第40回東京モーターショーに出品
−実用性を高めた新型「マツダプレマシーハイドロジェンREハイブリッド」も併せて出品−
マツダ株式会社(以下、マツダ)は、10月24日(水)から11月11日(日)まで千葉県「幕張メッセ」で開催される第40回東京モーターショー*1に、市販予定車の新型「マツダアテンザ」、次世代ロータリーエンジン搭載のコンセプトカー「マツダ
マツダの出展テーマは、「サステイナブル“Zoom-Zoom”-現在と未来のマツダショールーム」。第2世代を迎えた“Zoom-Zoom”商品群と、今春発表した技術開発の長期ビジョン「サステイナブル“Zoom-Zoom”宣言」を具現化したさまざまな将来技術を出展する。
*1 第40回東京モーターショー:プレスデーは10月24日(水)-25日(木)、特別招待日は26日(金)、一般公開日は27日(土)~11月11日(日)。
新型「マツダアテンザ」は、先月ドイツで開催されたフランクフルトモーターショーにて世界で初めて公開し好評を博した。新しいマツダのクルマづくりの思想を全身で体現した同車は、走る歓びと環境・安全性能の調和を目指す「“Zoom-Zoom”のさらなる進化」を象徴する「最高の高速ロングツアラー」である。今回の東京モーターショーでは、よりスポーティで精悍な個性を演出したモデルを初公開する。
「マツダ大気」は、これまで「マツダ
新型「マツダプレマシーハイドロジェンREハイブリッド」は、水素でもガソリンでも走行できるデュアルフューエルシステム採用の水素ロータリーエンジンをフロント横置きとし、水素の燃焼エネルギーを高い効率で電気エネルギーに変換し、モーターで駆動するハイブリッドシステムを組み合わせている。航続距離、走行性能、パッケージングなど実用性能を大幅に向上させており、2008年度のリース販売開始を目指している。
マツダでは、サステイナブル“Zoom-Zoom”の実現のため、燃費・エミッション性能と動力性能との高次元での両立を目指し、2010年代にパワートレインの全ラインアップを刷新する。今回の東京モーターショーでは、これらの将来パワートレインと交通環境におけるサステイナブルな未来に向けて研究開発を強化している多様な安全技術を紹介する。
マツダのプレスカンファレンスは、10月24日(水)午後3時10分を予定している。
■<主な出品物一覧>
*合計23台(プレスデー(10/24)は計17台)を展示する。
■<主な出品物の概要> 市販予定の新型「マツダアテンザ」は、新しいマツダのクルマづくりの思想を全身で体現している。「“Zoom-Zoom”のさらなる進化」を開発コンセプトに掲げ、環境・安全性能の一層の高度化とともに、デザイン、ダイナミック性能、パッケージング、クラフトマンシップなどすべての領域にわたってマツダらしさをより一層際立たせた。クラス最高レベルの空力性能を備えた高速ダイナミック性能と、それをサポートする安全装備、そして卓越したドライビングクオリティなどに支えられた最高の高速ロングツーリングを満喫する歓びを提供する。
■マツダ大気 「マツダ大気」は、マツダデザインの未来を探求する「Nagare」デザインの4作目となるコンセプトカー。持続可能な社会の実現に向けて、次世代スポーツカーのひとつの方向性を提示する。デザインでは、「Nagare」のテーマをさらに進化させ、このシリーズの頂点を極める圧倒的な存在感と、地球を包む大気をイメージさせる姿を表現した。FRレイアウトの伸びやかなクーペフォルム、ショートオーバーハング、開放感のある全面グラスキャノピーを基本プロポーションとするエクステリアは、「空気の流れが目に見えるデザイン」をコンセプトに、空から舞い降りてきた2枚の羽衣のイメージを具現化。インテリアでは、鯉のぼりの美しさにインスピレーションを受けて「エアチューブ」をコンセプトワードに掲げ、ダッシュボード、シートからドアトリムまで、風の動きを視覚的に体感できる空間を創造した。環境性能・動力性能を一新する次世代RENESIS(ロータリーエンジン16X)、FRレイアウト、2シーター、ライトウェイトイメージというマツダならではのロータリースポーツパッケージングを核とし、デザインテーマとの融合による卓越した空力特性を追求している。
■新型マツダプレマシーハイドロジェンREハイブリッド 新型「マツダプレマシーハイドロジェンREハイブリッド」は、「マツダRX-8ハイドロジェンRE」に比べ、駆動ユニットの出力を約40%高め、加速性能の大幅な向上を図るとともに、水素使用時の航続距離をおよそ2倍の約200kmとした。同時に、5名の乗車定員と荷室容量の拡大を実現している。水素ロータリーエンジンは、従来の縦置きから横置きに変更。吸排気抵抗の軽減や燃焼改善を行い、幅広い領域で高出力を実現した。水素ロータリーにマッチしたハイブリッドシステムは、水素の燃焼エネルギーを高効率に電気エネルギーに変換し、モーターを駆動するものである。電気駆動技術の進歩により、高いエネルギー効率と優れたレスポンスを実現し、低燃費でありながらアクセルを踏むとエンジンとモーターが同期したダイレクト感のある力強い走りが可能である。 *2 詳しくは2007年9月12日発表のニュースリリース参照。
2.技術展示 次世代2.0Lガソリンエンジンでは、動力性能15~20%向上、燃費性能20%向上(自社2.0L比較)を目標としている。直噴システムをベースに「直噴技術」「燃焼制御技術」「可変バルブ技術」「触媒技術」に注力し、各種の損失低減と熱効率向上を目指している。また、シングルナノテクノロジー*3を応用した新触媒の開発により、三元触媒に用いられる貴金属の使用量を大幅に削減している。 *3 詳しくは10月1日発表のニュースリリース参照。
■次世代クリーンディーゼルエンジン 次世代2.0Lディーゼルエンジンは、グローバルなエミッション規制に適合するクリーン性能と燃費10%向上を図るとともに、よりスムーズに高回転まで伸び、気持ちよい走りを追求している。多段噴射を可能にするピエゾタイプインジェクターを採用し、往復・回転系部品やアルミブロックなどを徹底的に小型・軽量化するとともに、低回転域の大幅なトルクアップと加速レスポンスの向上をもたらす2ステージターボチャージャーを搭載している。そして、高効率なPM燃焼触媒など、より進化した触媒技術の研究開発を進めている。
■次世代RENESIS(ロータリーエンジン16X) 次世代RENESISは、熱効率の向上と全域トルクアップを目指してトロコイド形状などディメンションを全面変更し、ロングストローク化すると同時に、排気量を1600cc(800cc×2)に拡大した。それに加え、水素ロータリーエンジンで採用した直噴システムとアルミサイドハウジングの採用などにより、小型で軽量というロータリーエンジンの特長のさらなる進化に取り組んでいる。
■SISS(スマートアイドルストップシステム) 直噴システムを基本とし、モーターを使わずにエンジンの再始動を可能にするアイドルストップ機構の提案である。停止中のエンジンのシリンダー内に直接燃料を噴射して爆発させ、そのエネルギーでピストンを押し下げて再始動するシステム。国内10・15モードで約10%の燃費向上と静かで素早い再始動が可能となる。
<安全技術> 後方から接近してくる車両と、Bピラーより後ろ側方のブラインドエリアを走行する車両を検知するシステム。ボディ後部の左右コーナーに設けたレーダーセンサーにより車速60km/h以上の走行中に作動する。
■マルチコントロールシステムCF-Net(Cross Functional-Network) [新型「マツダアテンザ」に採用] 視線移動を小さくするため、インパネ上方に配した集中ディスプレイと手もとで簡単に操作できるステアリングホイール上のスイッチにより、オーディオ、空調、ツーリングコンピューター等の各システムを統合的にコントロールできるシステム。
■ロールスタビリティコントロールシステム [北米市場向け「マツダCX-9」に採用] ロール時の車両の走行安定性の制御を行うシステム。ロールレートセンサーによる車両のロール運動情報と、DSC(ダイナミック・スタビリティ・コントロールシステム:横滑り抑制機構)の舵角、横G、ヨーレイト、車速情報から絶対ロール角を推定し、走行安定制御を行う。
■インフラ協調による運転支援システム [2008年ITS広島実証実験] マツダは、産学官が連携して2007年秋から広島で実施されるITS*4公道実証実験に参加し、道路-人-クルマのインターフェースや制御技術の取り組みを進めている。数十台のマツダ車にITS対応型ナビゲーションシステムを搭載してデータの収集・分析を行うとともに、道路に設置されたセンサーやビーコンなどから情報を受信してドライバーに提供する、インフラ協調安全運転支援システム(右折時衝突防止支援システム、出会い頭衝突防止支援システム、信号待ち車両追突防止支援システム)の開発を行う。 *4 Intelligent Transport Systems:高度道路交通システム |